of birth

偽りの偶像(チャンピオン)

(1970)
■ スポーツ 青年誌 短編
(全82ページ)
■ キックボクサーの田湖原健児は、まだジムに入所して1ヶ月だったが、会長の目にとまる。やがてマネージャからデビュー戦の知らせが来る。新人戦には恋人の由美も観戦に来ていた。田湖原は最初、一方的にやられるが、3ラウンド目でKO勝ちする。その後も田子原は勝ち続け、ついに14連勝を14KOがちという華々しい結果を出す。ある日、梅原悦子という会長の親戚筋という女性からパーティーに誘われ、田湖原は一緒に出席する。飲み過ぎた田湖原は悦子と一夜を供にした。そしてそのまま二人は恋人のようにつきあい始める。そんな田湖原に日本選手権のチャンピオン戦が組まれた。チャンピオン戦に向け、様々な宣伝が裏では行われていた。そして田湖原は、チャンピオンを破り、新たなチャンピオンとなった。お祝いを述べに来た由美の前で、悦子は田湖原を自分の男だと言わんばかりの態度に出、由美は田湖原の元を去っていく。マネージャは、そんな田湖原に、悦子のことはほどほどにしておけと忠告をする。チャンピオンになって驕り始めた田湖原に、会長から呼び出しがかかった。売り出し中の池之上に負けろという八百長の申し出だった。断る田湖原。会長は、改めて田湖原と、田湖原に負けた前チャンピオンの伊熊戦を改めて組んだ。伊熊をチャンピオンに返り咲きさせ、その伊熊を池之上に負けさせるという腹だった。自分はチャンピオンなのだというプライドを持って、田湖原はリングに上った・・・・
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