of birth

闇の土鬼

(1973〜1974)
■ 時代劇 忍者 日本史 不死身 長編
(全1116ページ)
■  かつて幕府は、武将の暗殺などのために血風党という秘密の集団を作り上げた。だが、幕藩体制が整い、平和な世が訪れたとき、血風党はただの殺戮集団と化していた。大谷主水はそんな変質した血風党を嫌い、脱党した。
 追っ手から逃げる折、とある百姓が、自分の子供を間引きするため、生きたまま土に埋めようとしている場面に出会う。その子は、何度土に埋められても鳴き声を上げる強靱な生命力を持っていた。
 子供は、主水に引き取られ、土鬼と名付けられた。主水は容姿を変え、真言一刀流道場を江戸に開き、空いた時間を利用して、血風党の頭、無明斉が編み出した裏の武芸を土鬼に伝えていった。だが、些細なことから血風党の目を引き、土鬼の留守中に主水は襲われる。
 帰宅し、惨状に父の姿を発見した土鬼は、自分の生い立ちと、血風党についてを今際の際の父から聞く。
 土鬼は血風党の居所を突き止め、無明斉に勝負を挑むべく行動を開始する。
 折から血風党が邪魔になった幕府は、伊賀者や柳生を使って血風党排除に出る。土鬼と無明斉、そして柳生十兵衛、三つ巴の戦いが始まった・・・
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